シボレー、レースカー新型「シボレー コルベットC7.R」を発表
l 1月25日、デイトナ「第52回ロレックス24」でデビュー
l 1999年以降、90勝、10度のマニュファクチャラーズ・チャンピオンを獲得したコルベット・レーシングの偉業を継承
本プレス・リリースの原文は、(http://media.gm.com/content/media/us/en/gm/news.detail.html/content/Pages/news/us/en/2014/Jan/14naias/Corvettes/C7R-corvette/0113-c7r.html )でご覧頂けます。
(2014年1月13日、米国・デトロイト発)
ゼネラルモーターズ(GM)のブランドの一つであるシボレーは、米国・デトロイトで開催されている第26回北米国際自動車ショー(デトロイト・モーターショー)において、新型「シボレー コルベットZ06」と同時に開発したレースカー「シボレー コルベットC7.R」を発表しました。シャシー構造、エンジン技術、エアロダイナミクスの戦略など、エンジニアリング、部品において、前例のないレベルでの共有化を行い、レースカーと量産車が最も近くなりました。
GMのパフォーマンス・ビークル&モータースポーツ担当バイス・プレジデントのジム·キャンベルは、「シボレー コルベットは、耐久レースにおいて、15年にわたり、成功のためのベンチマークでした。 チームの成功は、コルベット・レーシングと量産車がシンボリックな関係に起因します。シボレー コルベットC7.Rは、現行のシボレー コルベットをベースにし、より競争力のあるレースカーに仕上がっています」と述べています。
コルベット・レーシングは、1月25日〜26日に、米国フロリダ州デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催される「第52回ロレックス24」に、2台のシボレー コルベットC7.Rを出場させます。また、今年からアメリカン・ル・マン・シリーズとGRAND-AM(グランダム)・ロレックス・スポーツカー・シリーズが統合され、新シリーズのTUDORユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップが開幕します。シボレー コルベットC7.Rは、北米を中心に、11のGTル·マン・クラスに出場する予定です。
さらに、6月には、過去7回の優勝を誇るル·マン24時間レースのGTEプロクラスに出場することが予定されています。
1999年、シボレー コルベットC5-Rがワークスマシンとしてデビューして以来、コルベット・レーシングは、比類のない成功を収めてきました。 シボレー コルベットC5-RおよびC6.Rは、アメリカン・ル・マン・シリーズにおいて、90勝を上げ、10度のマニュファクチャラーズ・チャンピオンを獲得しています。2013年、コルベット・レーシングは、アメリカン・ル・マン・シリーズのGTクラスで5回優勝し、2年連続で、マニュファクチャラーズ、チーム、ドライバーズのチャンピオンシップを独占しました。
チームを成功に導く重要なポイントは、シボレー コルベットの量産車とレースカーのとの間で、どのように技術を移転させるかです。
シボレー コルベットのチーフ・エンジニアであるタッジ・ジェクターは、「コルベット・レーシングは、トラック上の競争で学んだものを量産車の改良に用い、その結果、レースカーの開発にも応用するという“ゴールド・スタンダード”を設定しています。我々は、継続的に競争の中で学んだことから、量産車のシボレー コルベットを改良するため、より良いレースカーを造っています。新型シボレー コルベットC7.Rがサーキット上で、競争力を高めている間、結果として、新型シボレー コルベットZ06は、これまでで最もレーストラックに対応した量産車となるのです」と述べています。
シボレー コルベットC7.Rのアーキテクチャーとエアロダイナミック機能の多くは、下記のシボレー コルベットZ06の同じ部品や技術に基づいています。
シボレー コルベットC7.Rのフレームは、米国ケンタッキー州のボウリング・グリーン工場において、構築されています。
レーザー溶接、フロードリル加工された留め具やGMが所有する特許のアルミ・スポット溶接工程など、先進的な製造材料を活用した生産体制は、優位性を持っています。コルベット・レーシングのシボレー コルベットC7.Rのレース用シャシーは、C6.Rに比べ、40%強化されています。
シボレーのレーシング・ディレクターであるマーク・ケントは、「シボレー コルベットC7.Rの最初のラップにおいて、ドライバーは、シャシー剛性の増加を感じとりました。ドライバーは、瞬時にシボレー コルベットC7.Rのハンドリングが、表面の特徴とラフ・トラック・セグメントを変更する上で、優れていることに気づきました。我々のドライバーにとって重要なことは、常に、スムーズな舗装に居る訳ではなく、コーナーの縁石に乗り上げて運転しているのです」と述べています。
直接燃料噴射式エンジン
直接燃料噴射システムは、2009年のGT1時代の終わり以来、初めて、シボレー コルベットのレースカーに加わります。デイトナやル・マンなどの長距離を走る耐久レースにおいて、より短い時間内でピットストップを通して、効率的な違いを約束します。
シボレーのレーシング・ディレクターであるマーク・ケントは、「直噴式は、チームにおいて2つの利点があります。第1に、ドライバーのスロットル位置の小さな変化は、エンジンからの均整のとれたレスポンスを提供し、ドライバーに、より正確なスロットル・コントロールを提供します。第2に、直噴は、一般的に、燃費を約3%向上します。つまり、24時間のレースの間、1回分の給油回数を減らせる可能性があります。レースでは多くの場合、ピットインの回数で勝敗を分けていることを考えると、3%の燃費向上は大きな利点となります」と述べています。
エアロダイナミクス(空気力学)
シボレー コルベットのエアロダイナミクスは、前傾ラジエーター、機能的なボンネット、フロントクォーター・パネルベント、リアのトランスミッション、ディファレンシャルの冷却用インテークを含み、シボレー コルベットC6.Rから受け継がれています。
シボレー コルベットC7.Rは、同様のフロント・スプリッター、ロッカー・パネル、フロントとリア・ブレーキ冷却ダクトを含む冷却およびエアロダイナミクス・ダウンフォースの増強ため、積極的に戦略を共有することで、次のレベルへのエアロダイナミクスの基礎になっています。
シボレー コルベットC7.Rは、GTクラスの基準において、最大5.5リッターに制限し、強制吸入を禁止していたC6.Rのパワートレインを移行しており、エンジンはスモール・ブロック·アーキテクチャーに基づいています。
シボレー コルベットC7.Rのサスペンションは、GTクラスの基準に適合したワイド・レーシング・タイヤとラージャー・ブレーキに変更されます。
エアロダイナミクスにおける1つの大きな違いは、NACAダクトの廃止です。シボレー コルベットC6.Rは、冷却のため、リア・ボディとリア・ホイールの付近に2 つのNACAダクトを使用していました。新しいシボレー コルベットC7.Rは、レースカーのトランスアクスルとディファレンシャルの冷却のため、ブレーキダクト上のそれぞれのリア・クォーター・パネルに空気を流すための開口部があります。
さらに、シボレー コルベットC7.Rのエアロ・ディテールの主な成果の一つとして、クルマのエアロ・パッケージの最も重要な部分に、リア・ウィングが造られています。大きなラジエターの入口には、高速時に、レースカーのハンドリングと安定性をより効率的にするため、リア・ウイング上に、スムーズな空気の流れを発生させる利点を持っています。
シボレーについて
1911年に米国・デトロイトで生まれたボウタイ(蝶ネクタイ)ロゴで有名なシボレーは、世界140ヵ国以上で販売しており、2013年の世界販売台数は498万台を記録し、世界中で支持されている自動車ブランドです。
シボレーのブランドコンセプトは、クール(かっこいい)、ファン(楽しい)、フリーダム(自由)な気持ちになる今時のアメリカン・ブランドです。シボレーは、現在、グローバル・ビジョン「FIND NEW ROADS」を展開しています。このビジョン「FIND NEW ROADS」は、独創性のあるクルマを創ることで、世界各国で、シボレー・ブランドをより一層強化していくことです。日本においては、「シボレー コルベット」や「シボレー カマロ」などのスポーツタイプのクルマが馴染み深いですが、2011年からミドルサイズSUV「シボレー キャプティバ」やワイルド・コンパクト「シボレー ソニック」も発売しています。シボレーについての詳細は、Webサイト(http://www.chevrolet.co.jp/ )をご参照ください。